2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

3月最後の日

自転車に片足乗っけて信号変わるの待ってる男の子の口笛があんまり上手だった合間にリンリン鳴らしてるベルもチベタンボールのようにあんまり透き通っていた 靴底が軽い 風がやんでいる昨日ここのあたりそうそうそこ滑り台の下にあった雪、消えたね雪、さよ…

やんちゃピリカ

殺気を感じて振り向くと明らかにピリカぼくのしっぽを狙っていたピリカいやだようしっぽひっぱったら怒っちゃうからねぼく幼ぶんちょだからわかんないにんじんしかカミカミしてないよーぼくのシード....ない...ぼくじゃないよ くすくす

親友の思い出

春の土手でドーナツ食べて転がっていったドーナツに笑い転げて世界には斜面を転がるチーズを追いかけて脱臼したり骨折して喜ぶ祭りがあるんだと真似をしてセーラー服を汚したまあまああれはトンビにあげちゃいましょさっきから狙っていたからと紫外線を心ゆ…

ここからは見えない海が笑うここからは聞こえない誰かが笑うここからは行けない場所でここへは戻れない者たちもきっと 笑っているからいいんじゃないかそれでいいんじゃないか泣いてる君も笑ったらいいんじゃないか怒ってる君は笑われてることに気づけよ死ん…

気持ちおちてるのでたまにはくら〜い詩をかいてみる

あ、今消えちゃったなってはっきりわかる瞬間があるいやもともと無かったものがあるように見えていただけなのかそれで何かちがうものに罪をかぶせてわたし達は泣くことがある何か違うものに正義を押し着せて何が違うものに付加価値をつけて代替品で温まったり…

夕暮れを一緒に

1日のいちばんいい時間は朝だと多くの人は言うけれどぼくらは日没を静かに見ているのが好きだ夕陽を浴びているとぼくの艶やかな羽毛は少し金色を帯びてぼくの虹彩も金褐色に輝いてぼくの存在を確かなものにする光の中に溶け消えてゆくような儚い曖昧さや脆さ…

ぼくとピリカの会話

おにいちゃんはいつからぶんちょだったの?ぶんちょの前はなんだったの?ずっとずっとぶんちょだよぶんちょの前からぶんちょだよ世界中の誰にきかれても答えられる疑う余地もなくぶんちょだよもっと長さを誇れる命もあるだろうもっと自由を謳歌する命もある…

偉大なる先代ぴっちゃんにきいてみた

先代ぴっちゃんは偉大なる女子ぶんちょです先代ちゃんにきいてみたよ肉体が滅びるときこころもまたほろびますかぼくがとても愛していたものとてもとても愛していたものだれもきにとめず通り過ぎたものたちぼくがまなざしをそそいだものたち小さくいきている…

呼んでください

生きてるということ生きてここに在るということ悲しむこと喜ぶこと恐れること夢をみること慈しむということ涙が流れてしまうということダイヤのカットもよりも多面的なその全ての面であますことなく光を受け続けるということ星の輝きを宿すということどうぞ…

へんてこフォレイジング

わあ かいぬしこのお星たちなあに?ーそれね、シードが入ってるんだよお星シードおいしおいしほじくったら出てくるのもたのしたのし気に入ったからここにつけてもらった一方でおにいちゃんは...怖くて近寄らず若干かなしげな顔ふて寝しちゃった ぷぷぷ

卒業シーズンだね

卒業文集に将来の夢をかかねばならず「ない」と書いたらバッテンされてかえってきた「おいおい考えます」と書いたら今考えなさいとせかされた「生きてればOK」と書いたらふざけるなと言われた「じゃあ先生かいといてよ」と言ったらなんだその態度はって叱ら…

自分に向かって馬鹿と言う

自分に向かって100回くらい馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿と言い続けたらどうなるか途中から河馬になるのは何となくわかっていたで、またバカに戻すためにカバカバカバカバって言い続けてたら樺とか蒲がでてきちゃってどうもならんくなった高い木の梢から楽しそうに小鳥た…

しゅうくんが3メートル泳げた日

みんなどんどん先に進級していなくなってしまったけどみんなの“簡単”を ゆっくりゆっくりきみはほぼ一年かけて克服したねうれしかったねほんとうによくがんばったねがんばる君を信じ続けてあきらめずに見守り続けたおかあさまもとてもすばらしい方なんだろう…

ぼくたちニンジンも食べられる

(上 ぼく 下 ピリカ)ぼくのくちばしの横はのびてきていてなかなかとれない噛み合わせに支障はないけれどぼくも歳をとってきたということなんだろかとかいぬしが気にしてる冬の間はほとんど日光浴はできません(窓凍っちゃって開かないし 窓開けたら寒い!…

お月様とシーグラス

あたし満ち欠けするのほとほといやんなっちゃったいつでも煌々と下界を照らしお月様きれいねなんて崇められるのもあきちゃったし地上の悲しみを照らし出すのもなんだかもうよそうと思って細っそり面を向けて三日月のままでさぼっていたいいやいやそれは困り…

ぼくピーマン食べれた

今日のおやつタイムはピーマン!ぶんちょ友だちが食べているのを見てぼくらも挑戦してみたんだよほらピリカしゃくしゃくしておいしおいしぼくピーマン嫌いぼくは初ピーマン大好きだということがわかったかいぬしは今日はおそばを食べましたニラと小ネギは隣…

君の休日の朝

今日きみにはいつもと同じ朝が来ていつもと同じ朝なのに胸のあたりがきしんでいるなと思いながらトーストが焦げるそろそろ髪切らなくちゃいけないと鏡に向かえば口元のあたり無理して笑った分の残骸がはりついてる今日は何しよう何の予定もないから何もせず…

非常に前向きで饒舌なご婦人の話

この歳で水着になるなんて恥ずかしいと思ったんですけど着てみたらなんとかなりますね、こうぴたりと体を締め付けてくれるからおっぱいあってもなくてもわからなくなるもんですね、なんかこう背筋ものびるようです。髪の毛だいぶ戻ってきたんですけどね、か…

衝動性のある男の子の話

※実在してる子供達や大人たちをモデルに 書いていますが名前は音の響きなんかから 適当につけたものです (今日は衝動性という特性をもつ男の子の気持ちを書きました)「まじめにやればできるー まじめにやればできるー」あんまりいろんな人に言われ続けてる…

春は寄り道しないでまっすぐおいでよね

おやつタイムがおちょこ ぷぷこの器はとても見慣れてるからぼく躊躇せずにぱくぱくぼくたちのくちばしがリーンリーンとガラスを鳴らす音ぱきぱきとシードの殻が破れる音ととととととホッピングする足音お外の野鳥の声もよく響いてるピリカ 君ももうすぐ飛べ…

いつものカフェで

窓辺のラナンキュラスが小さく震えてるでもいいんだあんまり暖かいと花弁は雄弁に開きすぎて言い尽くせないままでその時期を終えてしまうし隣のスイートピーは甘く春を告げて香る代わりに脈には悲しみが流れてる風があちこちぶつかってバウンドしてるね 街路…

金魚のきんちゃん

その他大勢 たいしたかわり映えのない薄だいだいと黄色の中間のような金魚です他のみんなと同じでよかった平均の中に紛れていればいつだって安全でした特別ではいたくなかっただれもわたしを見て欲しくなかったでも縁あって小さな男の子の金魚となったもので…

しゅうくんの金魚

ぼくの金魚は金色だから金魚の名前はきんちゃんいちばん大好きな色も金色折り紙に入ってる金は大事にとっておくぜったいに使わないでとっておくきんちゃんはお口をぱくぱくおびれをひらひらきんちゃんって呼ぶとぼくを見るお水の中だからお返事できないでも…

しゅうくんは優しい子

みんなで宝ひろいをしても他の子が手をのばすとすっと自分の手を引っ込めちゃうだからしゅうくんのカゴはいつも空っぽ鬼ごっこの鬼がまわってきてもみんなが真剣に逃げるから誰にもタッチできなくてしゅうくんはずっと鬼質問のこたえは胸の奥にいつもあるけ…

ぶんちょふりかけ

お友達が作ってくれたぶんちょのイメージで配色したんだってぶんちょくさいふりかけを雪にまいてみたら融雪剤のように春を待ち望む気持ちや羽ばたきたくてむずかゆい背中が今日の雪をずいぶんとかした初めて春を迎える気持ちがどんなものかぼくはとうに忘れ…

世界中に笑われた

ぼく金曜の晩「ぷ」って笑ったらぼくの「ぷ」は思ったより遠くに飛んでって知らない誰かも「ぷ」って笑い返してきた「ぷ」が「ぷ」を引き連れてほくは世界中に笑われながら寝たぼくらがいつも笑っていた世界に逆に笑われながら寝た愉快だよぼくの変顔こんな…

かくれんぼ

ピリカとぼく今日も仲良くかくれんぼ「おにいちゃんどこかなぁ」ぷぷぷここだよかくれんぼ楽しいねもーいーかいまぁだだよおにいちゃん???ぷぷぷここだよ(この後、衛生面と安全面を考えて ごはん袋は封印されました)

今日はピリカが書きます 『たまご』

たまごの内側では長い長い歴史映画が上映されてたのあんまり長くてうんざりしてぼくはてきとうぐるぐる早送りしてた早送りされた画面は混ざり合って濃紺にとけあってひろがって章と章のつなぎ目だけがきらりきらりと瞬いていただんだん卵はせまくなってだん…

アカゲラさんお元気ですか

雪の木立の中を昨日君の美しい赤い羽が飛んでゆくのを見ました3月ですね樹の幹はどうですか寒さが緩んでほじくりやすくなりましたか川はどうですか雪解けで増水して光りますか風はどうですか土の呼吸が隠れていますかぼくにはこの冬 弟ができましたちょっと…

300記事ぱちぱち

あらら300記事きましたよ.....続けてみてわかったのはたいして世に向かって発信すべき内容や誰かに伝えるべき芯のようなものを持ち合わせていないんだなぁという底の浅さでしたわははそれでもぼくらは生きて今ここにいますし季節も生きています時間も生きて…