自転車に片足乗っけて
信号変わるの待ってる男の子の口笛が
あんまり上手だった
合間にリンリン鳴らしてるベルも
チベタンボールのように
あんまり透き通っていた
靴底が軽い
風がやんでいる
昨日ここのあたりそうそうそこ
滑り台の下にあった雪、消えたね
雪、さよならとか言わないよね
消えてゆくのを申し訳ながるかのように
恥いるかのように
心凍らすものを置き去りにして
自分ばかり還るべき場所に還っていったね
冬の気詰まりを
補うかのように春は
暇してたおばさんのように
しゃべりまくってる
うるさいよ春
陽気すぎるだろ君ら
でもまあいいか
山の稜線はまだ白いけど
山自体の青さと
空の青さとにはさまれて
なんだか輝くより他に仕方ないから
存分に輝いておけばいいよ
4月がくるよ
君はだれと別れ
だれに会うんだい
「永遠の別れ」というものが確かにあるよに
「永遠の出会い」というものもまたあるのだと
信じてみるのも青臭くていい
今日はプール開きでした
濡れたぼくは
ふんちょくさい
ほんとだ
おにいちゃんハッピーターンの匂いする!