2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

落胆した夜のカメムシ退治

窓からカメムシが入ってきてじっとしてればいものを硬い身体で天井の灯りにばんばんと狂ったようにぶつかってガラスのカバーはきんきん鳴るし突如 眼前に落ちてきたりしてまことに迷惑なため退治するよりほかにない ほんとうならば窓から逃してやるのが常な…

夏休みの工作

ぼくらの小さなおともだちの作品だよおかめちゃんとぼくたちだあ!ひょっとしてぼくセンターじゃない?!わああうれしうれしぼくは片足あげてステップふんでるねたのしたのしとっても楽しそうに描けてるねさくらんぼもぼくらは今日もスイカちゅうちゅうして…

夏休みの訪問

今日はぼくらのちいさなおともだちがあそびひきてくれた何十回もかわいいって言われて歌ってもぶわわってしても寝ても溶けてもすべての動作をかわいいって褒められて何だかすごくかわいい生き物になった気持ちがした(いやかわいいんだけど実際のところ)小…

続・すだち

今日は尋常じゃない暑さだったこんな殺人的暑さの日に飲むすだちドリンクおいしすぎてがぶがぶ飲んだビタミンCもたくさん摂れちゃうから美人になっちゃうかもしれないでもってもてちゃうかもしれない限りなく可能性を秘めたドリンクです昨日かいぬしがぐった…

すだち

ワクティンで38度の熱と関節痛and頭痛でしんでいたところにすだちがやってきた憧れのすだち冷奴食欲なかったのにおかわりして食べちゃったほらぴっちゃんすだちだよぼくそれこわいから近寄りたくない!ピリカちゃんこれおいしんだよ ぷぷぷ

わくてぃん

隠れ家はっけん!いいあんばいだよ かいぬし ぴっちゃん それね、頭隠して尻かくさずだねピリカですぼくは今日もがんばって飛んだ行きたい場所の手前で失速して不時着したりしてるけどむねきんや背筋つかってぶぶぶぶぶって羽ばたくのはいい感じぼくは鳥なん…

まもなく平和

ある夏の日に間違った列車に乗りました他に誰もいない車両で規則正しく並んだ座席にもしゃもしゃと咀嚼されました交通安全の黄色い旗も線路脇のひまわりも耳にかけた髪の毛の先も汗ばんだ足を隠す裾もそよいでいました暑さで陽炎仄暗いほどの濃さの緑どこま…

ぴっちゃん夕陽当番

かいぬし夕陽がおちるねあの方向あの山の向こう側はいつだって地獄のいろぼく今日もたくさん歌ったピリカの歌に負けないくらい大きな声で胸張って歌ったぶんちょはねブルースとか歌わないんだよ歌うのはいつだって生きる喜びと愛する人への想いあ夕陽もぼく…

飛べ飛べピリカ

先日3m飛んだぼく今日は部屋の端から端まで飛びました飛び立ったおにいちゃんを追いかけてみたおにいちゃんはすっとかいぬしの肩の上に着地ぼくはどうやって着陸していいかわかんなくて蜂鳥のようにホバリングしてたらかいぬしが受け止めてくれたかいぬしい…

夜の蛾

真っ暗な公園ざわざわ気配だけで深く生い茂った草と樹か細いスポットライトのように街灯が照らすのは真っ白く大きな蛾くるくると舞い上がってはぽたりと墜落し真昼の熱の残る地面に這いつくばってぱたぱたと羽を開閉し重たい体をまた奮い起こしては翔びあが…

こんな夜は

後ろからついてきてるはずなのに影はいつのまにかぼくを追い越して足長になったり短足になったりしながら夜風にのってきこえてくる甲高い犬の鳴き声にこたえたりしてる開け放った窓からはそれぞれのおうちの匂い食器のぶつかる音やテレビの音がして笑い声な…

暑いねえ

くすくすそーっと近づいてねおにいちゃんのしっぽをカミカミ....いまだ!ちゃーんす!きづいてるよ!やめてよーぼく飛べるようになってきたからちょっといたずらだいたんになってきたんだ ぷぷぷこれはぼくらのちいさなお友達のさくひん白ぶんちょさんだね!…

初心者幽霊

夏ですからね積極的に活動したいところではあるんですがどうも最近はやらないですねこれも時代ですかねがんばって写真に写り込むんですけどばえない写真はさっさと消去されて気づいてもらえないことがほとんどですふわふわと手をふってみたりじっと見つめて…

幽霊を撃退

夏ですからねそこらじゅう ゆうれいでいっぱいこんなぬるく妖しい夜はとくにひとんちをこっそりカーテンのすきまから覗いたりなんかしてまことに失礼なので叱ってやることにしてますだっておれゆうれいだしとかなんとか逆ギレするわけですよお前おれがこわく…

スイカをどうぞ

おっスイカだねわあスイカだねぼくらがスイカくれくれ言ったからちゃんと買ってきてくれたねわあいおいしおいしベタベタになったくちばしはねかいぬしの指にこすりつけちゃうんだよ ぷぷぷぼくはかいぬしの服にぬぐってやった! ぷぷぷ

たばこすうひと

ベンチに背中丸めてうつむきかげんでたばこ吸ってる男の人がいつもいる髪の毛ながくて後頭部あたりぺたんこでちょっと油分おおめでひと束残して耳にかけてあって洗いすぎたTシャツ着てぜったいにこっちはみないで小さなバケツ足元において彼の吐いた息がとぐ…

ピリカ3m飛ぶ

ドヤ顔ぼく今日、いつものようにテーブルで遊んでてカーテンの揺れに驚いて3mも飛んだ少ない羽で懸命に羽ばたいてみたらびびびびびって変な音がしてぼくの体はふわりと持ち上がり床がとても遠くなった怖くて必死で羽ばたいてテーブルよりずいぶん遠くまで来…

とうきび不評

今日も仲良しおやつタイムぷちぷちぼくらは残念ながらあんまりとうきびは好きじゃないんだよなにこれあまい匂いはするけどぼくたべたくないスイカの方がいいよねースイカくれくれってかいぬしに文句言おうよくすくす野菜のこしてシードだけ食べちゃった ぽぴ

からだのあちこちがむず痒いので皮膚をめくってみると生えてきているのは羽ではなくて鱗だったどうりで陸の上で生きるって体が重いものですよでも海は遠い どうにも遠いなのに体のすみずみで血液がうるさい水をワインに変えたあの奇跡は体液くまなく海水に戻…

せんせい

まつしたせんせいの通信講座を受けられることになってぼくたち とてもとても驚いてるだってキャンセル待ちも長蛇の列できっといつまで待ったって順番なんかまわってきやしないんだよってあきらめてたからでも冷静になってみるとこれはたいへんはずかしいこと…

傷口からてんとう虫

包丁が落ちて足に刺さった傷口からぷつりと音がでるよな勢いで半円形に盛り上がる血はてんとう虫だよ体の末端ってのは出血しやすいものではあるけれどそれにしてもつぎつぎてんとう虫いくらでも狭い皮膚の破れ目から生まれ出してきて生まれ出ることがもう嬉…

ピリカの羽

ピリカです 換羽はゆっくりのんびり進行中風切り羽が思ったより抜けませんでした抜けないということは生えてこない...ってことですええ...ぼくの翼 生えてこないの??.....うーん最終的には引っこ抜いて強制的に生やすという選択肢もあるけれど出血すること…

美容室へ

新しい美容室を開拓した美容室って場所はなんだかさあ、わたしを素敵にしてちょうだい!って期待とあなたを精一杯きれいにいたします!って努力とがせめぎ合う場所ってかんじだからちょっとにがてなんか恥ずかしいし細かい要望とか特になくってまあなんかこ…

トイレをがまんした話

おばあちゃんちのトイレが怖かったはなれにあったから夜はいつもぎりぎり限界までおしっこをがまんしていた手のひらみたいなでっかい蛾とか上からつつーっと降りてきそうな蜘蛛とかそんなものはどうってことはない坂をずっとくだって岩場をぐるりとつたって…

ぴっちゃんの左手

ぼくかいぬしの左手にもぐるのがとてもとても好きだよ窪みもカーブも全てが絶妙でかんぺきここに収まるためにぼくは地球にやってきたんじゃないかと思うくらいもはやかいぬしの左手と一体化する頃合いぶんちょ内臓型の左手なら泣いてるこどもをあやすのも楽…

星月夜

月が煌々と輝いて夜の濃い部分を薙ぎ払ってます星はぐるぐると回転することでそれを巻き込みつづけてます夜が昼より明るく青くはげしくはげしくあんなにもめらめらと空をもやしていますたぎるような轟音が情熱のほとばしりが眼下の街を蹂躙していますそれは…

Rちゃんがきた

憧れのボールペンRちゃんのお土産ですさちこさんの器大切にするねあれから4年経ってたということに驚くこの4年をなんて言い表していいかわかんないな買ってきてくれた美味しい和菓子とヘドロのようにねろねろになった抹茶すすりながらあ、私たち生きてるって…

耳を海岸で拾うこと

ほら耳って海岸にたくさん落ちてるでしょあれって一個ずつそれぞれ波の音聞き分けているわけなんだけど厳密にいえば泡の弾ける一音一音の微妙な高低差すらもすべてとりこぼすことなく聞きとれているんですよちいちゃなくちびるがぱちりとわれて刹那に消えて…

換羽つらいね

ピリカちくちくあたまだねお胸も背中ももさもさになってる換羽しながらのピリカのはじめての夏だよぼくかゆくてだるくてちょとつらいよでもがんばっておにいちゃんみたいなツヤピカぶんちょにならなくちゃもうひとがんばりだね ピリカうん。ぼく飛べるように…

薔薇さん

あそこの角をまがって5軒くらい行くと真紅の薔薇がもったりと花弁を開いて明らかに絶妙な角度で己の美を誇っているんだあの薔薇ってたぶん自分が綺麗なこと知ってる長年薔薇をやってると美しいだなんて言われ慣れてしまっていい加減 謙遜するふりももうめん…