もう秋風

こんな時間に一斉に小鳥が飛び立つのかと思ったら風に吹き上げられた葉っぱ達だった昨日までのニヤついた夜風は急にひんやりよそよそしくあの山の上空あたりに雲をかき集めて暗くした北国の8月なんてこんなもんだ浮かれ騒ぐチャンスを逃したから空色のワン…

100ブログ達成していた

100の心構えなんて何もしてなかったよ100でやめちゃおうよって当初かいぬしとぼく話してたのに100日目になるの忘れててかいぬしは呑気に泳いできたしぼくもほよよボールに頭突きして遊んでたんだそれでぶんちょ会議の結果やりたいようにやるべってことになっ…

寝苦しい夜でも

夏の夜はぬるくあやしく危うさをはらんでいるんだよ無防備なこころでうっかりお酒なんか買いに行ったら不意に帰り道を見失っちゃうのこころを、あの流星群のあたりに置き去りにして酔った体だけ帰ってくればグラスも椅子も奇妙に昼間の熱を残していたこころ…

充分な旅支度して意気揚々とぼくらは探索の旅にでかけることができる途中で困らぬ程度のおやつも方位磁石も持ってねでも求めるものにたどりつけないと知ってるぼくはしってる永遠なんてものはどこにもないんだとぼくは知ってるでもかいぬしの探し物に付き合…

お手紙

とても感謝していることをお伝えしようと思いお手紙を書き始めたら感謝のことばは勝手に便箋から空飛ぶありんこのようにとびだして思い思いの場所へと出稼ぎにいってしまった残された余白はため息でうめることはない羽の模様の美しい便箋だったからそのまま…

短い夏恐るるに足らず

春の次がすぐ、秋であれば良いのになどどうすぼんやり夏を疎んじていたぼくらにとって今年の夏は少しだけ特別な夏になったようだふりかえれば悲しみを小出しに伝えてしまったきらいはあるがでもすべてを語ることはしない方がいいように最近では思えるぼくら…

翼あれば憂いなし

たいした距離を飛ぶわけでもないけど翼はきれいにきれいにお手入れするぼくの大切な大切なつばさじまんのうつくしいつばさかいぬしは飛べないけれど泳ぐときだけほんの少しその気持ちがわかるらしいそうだね自分を地にしばりつける力から瞬間解放されて最大…

プールびらき

今日ぼくブイプーに挑戦したの今まで怖くて周りに飛び散る滴をちゅーちゅーするだけだったけど飼い主のおててと一緒なら入れるかなって「押すなよ押すなよ」って言いながらちょっとずつ入ってみた外では夏の太陽がじりじりセミはしゃあしゃあカーテンはふう…

苦悩とか

言われた通りだ幸せの尺度は人によって違うだから苦悩と苦悩を突き合わせて比較してみたところでそこには何のこたえも解決もないんだ苦悩もまた人に与えられた究極の自由のひとつだとか言ったやつでてこいやーその尊厳をすべて奪われる時やはり苦悩とどう向…

お前に言われんでもわかってるわ

とても疲れていたし揺れている白い紫陽花が一斉に焼き上がったメロンパンに見えたし信号の点滅よりもハクセキレイのお尻の動きに目を奪われたものだから赤信号にかわったことに気づくのが遅れてしまってごめんあそばせおそらく車の窓から死ねとかなんとか言…

旧友と語らう

今日はかいぬし大切なお友達に会ってきたからぼくいい子でおるすばんぶんちょしてたろくでもない学生時代の中に燦然と輝く唯一無二の宝石なように大切なお友達だからパンケーキにどぼどぼメープルシロップをかけまくりながら苦しかったこの数年の話や過ちの…

正面顔で語る

ぶんちょをよく知らない人がぼくを見てペンギンですか?だってぷぷぷぷぼくぶんちょだよ老眼の人がぼくを見ておにぎりですか?だってぷぷぷぷぷぼくぶんちょだってばぼくぶんちょでよかった「将来何になりたいですか?」なんて煩わしい質問うんざりだからね…

GO TO HEAVEN?

世界に許されるには世界を許すことから始めなければならない最後の選択は各々にまかせると適度な具合で突き放すかみさまは今の世界ではほどよくゆるいそれでも天国の門前は延々と生真面目に距離を保って品よくきれいに整列して面接を待つよに最大限好印象の…

たくさん泳いだ日

水は沈黙のように重く深く沈んだ体にのしかかってくる目をつぶって潜行すれば浮力と推進力のすきまからにやりと笑いかける何かがいて息を止めてるのも忘れてなんだよと返事をしそうになる時間と意識が消失すればいつでもあまりにも無になりすぎてああ人間は…

欲しかった本見つけた

ぼく人間に換算すると32歳らしいふふっ32歳のりのりの32歳ですなぁどうりでねあびてもあびてもぼくの羽すぐお水はじいちゃうの買ったばかりの傘のようにぶるるっと振ればあっという間にかわいちゃう脂っこいおじさんみたいな感じなのかなぼくこの本はきっと…

あてにならない祈り

もしもしそこにどなたかいますか?と問えばいつだぅて誰かしら疑問点にもささっと答えをおしえてくれるでもかみさまのお返事は途方もなく長いそもそもかみさまへの手紙途中でだれか食べちゃったのかもね「祈り」はそれが届いて帰ってくるまでの時間をも含め…

おやすみなさい⭐

あの街の灯りの一つ一つに暮らしがある幸せな家庭はどこも同じに見えるけれど不幸な家庭には個別のストーリーがあるとトルストイはいったねぼくはあの灯りのどこかでおやすみカバーをかけられた小鳥が幸せないちにちを終えて安心して寝ていることを思う明日…

魚くらいちゃんと焼こう

仕方ないじゃないかかいぬし焼き過ぎた魚はひかひかでおいしくないんだよ夢中になってなんかやってるからお魚タイマーとぼくのぴっぴっの呼び声を間違えたんだな焼き立てごはんにのせてはふはふとおいしく食べて残りはおにぎりにして仕事に持っていくはずだ…

ぶんちょ星人

ぼくほんとはうちゅうじんなのもっとも愛されやすい容姿をまとって物質社会にひらり遊びにきたうちゅうじんなのぽぴっ ぷぴっぼくぶんちょ星人ぼくここがきにいってる地球をきにいってるかいぬしのそばをきにいってるほんとは地球はかりものなのににんげんは…

はっちくん

「はじめましてこんにちは」と「さようなら」はひとつのセット商品なんだとその人は淡々と悲しみを突き放すような口調で喪失を靴底でならすような仕草で愛犬とのお別れを知らせてきてくれた玄関に誰かがくるとわおーんとお知らせしてくれたまあるいお目目や…

お静かに

からだはとっくに降参してもう寝ます無理ですと動けずにいるのに頭の中は騒がしくて眠れない「ご静粛に」と諭す声すらこだまがかえるぱちんと電気を消すようにその騒がしさを黙らせてやろうとスイッチをあちこち押してるうちに当たりをひいてしまうことがあ…

ねずみいろねずみいろ

ねずみいろねずみいろ地味でくらいねずみいろお空を重くするねずみいろでも今はぶんちょいろぶんちょいろぼくのいろ艶やかに光沢のあるぼくの羽のいろ繊細で精巧なぼくの羽完璧で完全なぼくの翼ぶぶぶとはばたいてぼくの翼はちいちゃな風を作り出すちいちゃ…

ぼくぶんちょです!

真っ赤なくちばし真っ赤なアイリングこれはぼくの血の色ぼくの中に流れているぼくのいのちの色その小さな小さな流れはぼくの細胞ひとつひとつに叫ばせる「ぼくぶんちょです!」細胞のひとつひとつが問いかけに答えている「ぼくぶんちょです!」一滴の水が自…

水浴び日和

夏の雲もくもくと絞り出したクリームみたいもこもこと食べちゃいなよ かいぬしもぐもぐとおなかへってるでしょぎゅるるぎゅわわミルクティーがアイスティーに交代したらグラスにはぽつぽつ滴が踊るかこんかこんぷるるぱしゃぱしゃぶるるるるるぼわわぼく尾羽…

薔薇さんさよなら

「わたくしをご覧になって」と勝ち誇っていた薔薇を見にゆくと艶やかなビロードのようだった花弁は悪意なき陽に焼かれてすっかりくしゃくしゃ赤茶けて静かにうなだれていたきみはきみの1番よいときを無駄遣いしなかったのだ傲慢なほどの勝気さで自身の在り様…

お昼寝

かいぬしが寝たふりして目を瞑るとぼくもちいちゃな貝なようなまぶたを閉じて眠ってしまうでもそこにいるよね?かいぬしいるよね?って時々片目をあけて確認するんだそしたらかいぬしも片目でぼくを見ていたぼくたちは弱くなってはいない世界のほうが勝手に…

おこりんぼ星人再び

ほんじつは晴天なりほんじつもおこりんぼ星人襲来なりしかも今日のやつは追尾システム搭載だったからなかなかのしつこさだったぼくのかいぬしにしつこくするなよその毒ばかり吐く口に消毒剤流しこんでやるぞう このやろこのやろきゃるるるるぼくリモート参戦…

ちょびひげ発生

換羽が終わってみたら喉の下に白ひげがはえてきたあたまのうしろにも一本だけ白い羽あるんだってぼく見えないけどね白いちょびひげこないだお医者さんにもすてきねってほめられたやつあの独裁者みたいだとは言わないでよそれは笑えないあの喜劇王みたいだっ…

ぼくのもの

3度目の夏だねえ かいぬししっかりしめた二重窓の外で雪が音をすっかり飲み込んでしまうから冬はおそろしいほど静かだったのに夏というのは騒々しいものだねえさわさわざわざわ朝風が葉をさわがせたらカーテンもふわりふくらんで野鳥さんたち早くから声高ら…

星を聴く

真夜中ぼくちょっと寝ぼけて「ぽぴっ」って声がでたわかるわかるかいぬしの気配笑いをおしころしてそーっとおやすみカバーをのぞく気だこれはね明日の前奏今日の名残りだっていい一日だったものほらね空では5億の星々がいっせいに「ぽぴっ」ぼくの真似をし始…