あそこの角をまがって
5軒くらい行くと
真紅の薔薇が
もったりと花弁を開いて
明らかに絶妙な角度で
己の美を誇っているんだ
あの薔薇ってたぶん
自分が綺麗なこと知ってる
長年薔薇をやってると
美しいだなんて言われ慣れてしまって
いい加減 謙遜するふりも
もうめんどくさく
好きなだけ高慢に
いっそ清々しく傲慢に
咲き誇って香って
どうぞどの角度からでも
隙なくご覧になってと
つんとしてるんだけど
気弱の名残りは棘になって
誰かを傷つけてしまった痛みが
すっかり癒えるのと
自分か枯れてしまうのとは
どっちが早いんだろうと
のみこぼしの朝露が
足下に落ちて
子雀の頭の上で跳ねた
今日もなかよしおやつタイム
ピリカがちょっぴり元気なくて
心配だね
ピリカがんばれがんばれ
うん
ぼく早く換羽終えて
いまよりもっとカミカミしなきゃならない
ぽぴっ