カフェの小さな窓から
ちょこっと見える青空は
雪雲に押しのけられて
あっという間に流れちゃう
お隣は小学校
きっとつまんない授業に頬杖ついて
ぼくと同じ青空を今この瞬間見てる子がいて
教科書の文字はぞろぞろと
ありんこのように列をなして
出かけていってしまうんだ
文字不在のページはただただ真っ白で
午後の光を反射させるくらいしか
やることがない
せんせい急にあてないでよね
ぼくのページ何にもなくなっちゃったから
ぼくもう読めないんだよ
せんせい呼び戻さないでよね
ぼくの「ひとりぼっち」を
妨げないでくれるかな
ぞろぞろ出歩いて行ったありんこたちは
夕方の冷え込みに息絶えて
三温糖のように色づいた雪にもみこまれて
だあれも帰ってこられなかった
白紙のままの教科書を
ぼくは秘密のように持ち歩いて
でたらめてきとう
永遠にまるなんてもらえない答えを
ぼくにしか読めない文字で
書いておくことにする
(俊カフェにて)
ピリカおくちに豆苗ついてるよ ぷぷぷ
ピリカこっち向いて
もう笑わないから( ´ ▽ ` )