ハマナス赤い

空気がだんだんどんどん

乾燥してきていいかんじ

朝の風もひんやりだ

昨日お誕生日のお話してたけど

来月ぼく、2歳になるんだよ

りっぱな隊長としてますます

かっこよくならなっくっちゃ


ハマナスの味

 赤く赤く

夕陽も赤い血も赤い


もしもおばあちゃんが街に住んでいたなら

たくさんのお花を季節ごとに美しく

いけたことだろうけれど

それでもやはり

ハマナスがいちばんすき」と

言ったにちがいない


おばあちゃんはわたしに何を伝えたかっただろう

深い愛情

かけねなしの愛情

無条件で無期限な深く優しいもの

それはまちがいないんだけれど

孫かわいや  というありきたりではなく

もっと人間の根本として

何か伝えたいものがあったはずだ

何かをうけとっていたはずだ

それはなんだったんだろう

かんがえろかんがえろ

記憶をたぐりよせかきわけて

こたえをみつけなきゃ


あの島の

あの山の稈威よ

暗闇の中に屹立する畏れよ


今日も海に陽がおちて

じゅぼうっと音がしたの

ちゃんときこえていたんだよ


おばあちゃんはあのときなんていったんだっけ

また会えるよといって 

岸から手を振った時


ああ頭がゆれる

足元がふわふわします

あれからずっと波の上なのかもしれません