ピリカちゃん
憧れのオオワシさんにごあいさつしました
高い高い空はとてもきれいだったそうです
「交差させない手の振り方で」
きみは漕いでいた
ぼくはかき出していた
沈み切る前に
なんとか岸につこうと
きみは漕いでいた
かきだしてもかきだしても
船の中は水でいっぱいだ
望みの重さを捨て去って
尚、
生きる衝動につきうごされるぼくたちは
結局とおめには
棒切れをもってはしゃいでるようにしか
見えないんだろう
船の上で手を振る
頭上で大きく交差させれば
助けをよぶ合図だ
交差させずに手を振ろう
それは
さようならの挨拶だから
おにいちゃんをみているぼく
おにいちゃんは日が沈む時間には
すぐ寝ちゃうんだ
そして朝がとてもはやい
ぼくはもうちょっと遊んでるよ
ぷぷぷ
後ろのけらい、
ぼくにそっくりだね かみかみ