本のページで指切った
すうっとにじんできた血は緑色だった
傷口を剥き晒してみれば
芝を刈ったあとのような匂い
そのうちぼくの肩口から
宿り木が芽をふくのかも
ぼくのひじやひざはフシっぽくなって
頭皮からは葉がおいしげる
ぼく木になるんだ
長い年月を立ち尽くすのに
いい場所はどこだろう
ひとり丘の上で海を見下ろして
潮風に吹きさらされるのもいいけど
だれかに木陰をさしかけるのがいい
ぼくにもたれかかった
ぼくよりうんと若い老人が
しばし疲れを癒して
重たくなった過去を背負い直して
また残りを歩き続けるのを
見送るのもいい
ぼくなりにせいいっばい良い木として
がんばっていこうと思うのだ
そしてそろそろな頃合いで
切り倒されて
椅子に生まれ変わったら
その人の重みと
その人が逝ってしまったあとの
静寂の重みを
受け止めつづけることができるだろう
今日もなかよしおやつタイム
ぷちぷち もぐもぐ
ぴっちゃん...
ピリカがしっぽねらってるよ
くすくす
かいぬしばらしちゃいやだよ
↑ ↑
ぴっちゃん ピリカ
今日のにんじん🥕は
ピリカのほうが良くたべました
ぱちぱち