ぼくは木になったら

f:id:bunchosparrow:20210613213331j:plain本のページで指切った

すうっとにじんできた血は緑色だった

傷口を剥き晒してみれば

芝を刈ったあとのような匂い

そのうちぼくの肩口から

宿り木が芽をふくのかも

ぼくのひじやひざはフシっぽくなって

頭皮からは葉がおいしげる

ぼく木になるんだ

長い年月を立ち尽くすのに

いい場所はどこだろう

ひとり丘の上で海を見下ろして

潮風に吹きさらされるのもいいけど

だれかに木陰をさしかけるのがいい

ぼくにもたれかかった

ぼくよりうんと若い老人が

しばし疲れを癒して

重たくなった過去を背負い直して

また残りを歩き続けるのを

見送るのもいい

ぼくなりにせいいっばい良い木として

がんばっていこうと思うのだ

そしてそろそろな頃合いで

切り倒されて

椅子に生まれ変わったら

その人の重みと

その人が逝ってしまったあとの

静寂の重みを

受け止めつづけることができるだろう


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今日もなかよしおやつタイム


ぷちぷち  もぐもぐ


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ぴっちゃん...

  ピリカがしっぽねらってるよ


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くすくす

かいぬしばらしちゃいやだよ


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↑                                                 ↑

ぴっちゃん          ピリカ


今日のにんじん🥕は

ピリカのほうが良くたべました

           ぱちぱち