田園

札響の演奏会を聴きに行きました

ベートーベンの「田園」

 

もう耳の聞こえなくなってしまった

ベートーベンが記憶の中からひろいあげて

鳥のさえずりや

かっこうの長閑な鳴き声を

音楽にいれているところ

 

ぼくはここがだいすきで

かいぬしとよくきいています

自分で書いた曲を

自分の耳で聴くことができなかった

その曲をぼくらの耳でしっかりと聴きます

 

そのことにぼくらはいつもこころ打たれるのです

 

「田園」ですから

当然曲からは緑の風や葉のすれあうかんじ

木立のすきまをぬけてくる風などが

感じられます

 

でも僕らが感じたのは

雪の下で眠る者たちでした

虫も草木も

小さな命すべてが

いま、ねむっています

目覚めるために眠っています

「目覚める」というとはつまり

もういちど明日を生きるということです

 

それがどれほど苦難に満ちて

絶望にうちひしがれたものであっても

やはり

明日を生きるために

明日をめざめるために

全てのものは一度眠り、そしてめざめるのです

 

   ぴりかです

ぼく難しくてよくわかりません

わかりまけんけれども

いのちはいのちをよろこぶために

生きてていいというのは

なんかわかります

 

だからぼくもねむります

明日をめざめて

よろこんでいきるために

ねむります

おやすみなさい

         ぷぷ