久々の酩酊

スプーンの近くでごきげんさん

どうしてこんなにスプーンが好きなのかな

ぎざぎざとがって

まちがって

ひとを傷つけることもないからかな

まあるいくぼみに

すくいとった優しさをそっとくちびるにはこんで

にっこりできるからかな

           ぷぷぷ

 

   ピリカです

ただ単に表面つるつるすべって

面白いからだと思います!

ぼくも圧つよポーチきにいってますからね

自慢の歌をきかせてやりましたとも

ほっちょちょほっちょ!

 

 

 

 

こちらはデミグラスソースに見えますが

チョコソースのパンケーキです

 

しっかり食べてから飲みに行ったので

だいじゃうぶのはずが

本当にめずらしくも

交差点で倒れそうなくらい酔ってしまった

とりあえずスタバにいきつめたいドリンクをのみ

転げ落ちぬよう地下鉄の階段をおり

寝過ごさぬように地下鉄にゆられ

はうようにして地上にあがり

そこまで行くと具合悪いを通り越して

星空の下

思い切り歌いたくなり

レミゼラルのエポニーヌの歌う

「ON MY OWN」を歌いながら帰ってきた

  (真の酔っ払いだ)

しかしこの歌はとても素晴らしい歌だ

 

いろんな国のことばで訳され愛されている歌だが

島田歌穂さんの歌うバージョンは群をぬいている

素晴らしいと思う

 

英語の音に合わせてよくあのような

美しい歌詞をつけたものだと思う

とくに

「雨の舗道は銀色」という部分

 

そう、濡れた歩道をねずみいろでも黒でもなく

銀色と表現したことに

子どもの頃のわたしはひどく感動した

 

月と星は静かに空で笑っていて

「あのひと、あたしをいらない。

 しあわせの世界に縁など無い。」

と歌いあげる島田さんのエポニーヌ

 

悲しさの中にすこしたくましさがありつつ

悲しみは悲しみのままでいいのだ

この悲しみを誰にも伝えることなく

そっと自分の中だけで

雨にぬれる川や通り

星空だけに

独り言のように

でもだんだんと熱情がこらえきれないように歌う

 

後半は「愛してる」を3回くりかえす

英語版でもちゃんと3回

「I love him」と3回歌う

 

でもそれぞれの一フレーズずつが

深い憧れであったり

諦めを伴ったまんがひとつにもない希望を

渇望するものであったり

こらえきれず胸の奥から

溢れてしまう哀切のため息混じりのものであったり

 

すぐれた歌い手さんというのは

こんなにも同じ言葉に

まったくちがう表情と色合いと感情を

歌いわけることができるものなのかと

ただただ驚く

 

島田さんのあの無垢な透明感と

その芯にある強い思い

本当に素晴らしいのです

 

そしてそれを

雪道よっぱらいながら歌って帰ったきた私は

ただの近所迷惑です