美術館いく

「うちには2羽ぶんちょうがいます」

ってつぶやいたら

笑いたくなったんだって

 

確かに

「庭には2羽にわとりがいます」って

早口言葉とちょっと似てる

うちには2羽ぶんちょうがいます

ひとりはぴっちゃん

ひとりはピリカちゃんです

改めての自己紹介

「しってますよ」って夕陽が笑ってる

             ぷぷぷ

 

ぼくだよピリカだよ

ぼくのしょくぎょうは隊長です

これから寒い季節

新手のくつした団がやってくる

ぼくはいつでもたたかうじゅんび

できてるよ

             ぷぷぷ

 

 

ぶらりと街中の美術館に絵をみにいった

みたかった

  というか確かめたかった絵があって

NO WARと描かれた

平和を願うストーリー性のある絵なのだけど

そこにちいさく描かれている動物が

泣いているのかどうかを

実物をみて確かめてみたかったのです

 

やっぱり泣いてた

悲しみというよりおそれの表情だった

でもおおきな絵全体から発してるもの

Twitterの画面からはわからなかったけど

あれ、

この絵をひょっとして画家の方は

怒りながら描いたんじゃないかなって

気がした

 

 

気になったのは他の方の作品

「叶わなかった金沢旅行」というタイトルの絵

土産物屋のならぶ道を背景に

中年の男女が楽しそうに

肩を寄せ合っている

スナップ写真を絵画にしたような作品

 

タイトルにやられた

 

「叶わなかった」ということは

これは現実におきたことではなく

夢を想像して描いたということだ

 

叶わなかった理由は何なのか

それはもう今後叶うことのない旅行なのか

それとも

状況が変わればいつか叶う旅行なのか

 

女性の肩に

ぐっと腕をまわして

窮屈ではない程度に

「抱き寄せる」みたいな強い感じじゃなく

「ほら一緒に

 フレームにおさまりましょうよ」といった

さりげない日常動作みたいな感じの

ふたりの笑顔がなんだか良き作品だった

 

ぜひ続編として

「かなった金沢旅行」の絵を

この方が描くことができますように

 

外にでたらとんぼたくさん飛んでた

9月になったとたん

とんぼたくさん