ちいさなおきゃくさま

今日はぼくらの

ちいさなおともだちがあそびにきたよ

初めてひとりでバスと地下鉄をのりついで

ここまで大冒険したんだって

うれしいなぁ

このしめりけとあったかさ

ぼく忘れてないよ      ぷぷぷ

 

わあ

おやつおやつセットしてくれてる

 

きゃっきゃっ

たのしいねピリカ

たのしいねおにいちゃん

 

おっ

くつ下め!

これはとてもいいくつ下だな

 

ぼくは

くつ下とたたかわねばならない

              ぷ!

 

ちょっとパサパサのシフォンケーキ

 

美味しく食べました

 

 

小さなおともだちと

楽しい時間をすごして

ふと

何十年も前から友達だったような

あら

わたしこの人をずっと昔から知ってる

みたいな感じがした

そんなふうにまつ毛をふせて

何かを一心不乱に書いている横で

わたし確か学食のうどん食べてなかったっけ?

とか

言葉をさがしてちょっと

視線が中空にとどまる一瞬の間に

明るい窓の外から

ふわふわのポプラの綿毛が

逆行にぱやぱや光りながら

入り込んだりしなかったっけ?

 

そんなふうにちょっと

記憶が新旧混ぜ合わされるのも面白く

親子二代にわたって

愛されてるわたし、

すごいって

すこしうぬぼれてもゆるされるかな

 

シードの袋

どばっとぶちまけたひと