クリッピングの思い出

ぐいぐいと

おててを掘り進むぼくのおちり

 

手の中にいれば

はげしい雨もかみなりも

なんにもこわくないよ

             ぷぷぷ

 

     ピリカです

ピリカ隊しがんしゃのみんなに

特別にみせてあげるよ

ぼくのはえそろった立派なつばさ

 

  

ぷぷぷ

ぼくかんぺきにカッコいいとおもう!

 

 

 

 

クリッピングのおかげで

ピリカはずーっと飛べなかった

数10センチの高さにも飛び上がれず

止まり木タワーで置物のようにじっとしてるか

テーブルの上をとことこ移動するだけだった

不自由な1年、

自由に飛び回るぴっちゃんを見上げて

「なぜぼくは飛べないんです?

ぼくも鳥でしたよね?」って顔をしていた

ぼくもおにいちゃんのよう

あそこの高いところに行きたい

かいぬしのあとを追いかけたり

おやつポイントに冒険したいって顔をしていたものです

あの時期が今のいたずら大好きでやんちゃな性格を

作り上げたのかな

 

初めて飛べた時をよくおぼえてる

風にゆられたカーテンに驚いていきなり飛んだ

ぴっちゃんと私、びっくり

飛んだ本人もびっくり

「飛べる!ぼく飛べる!」

「読める!読めるぞ!」って言ってた

ムスカ調で再生

 

クリッピングはロスト防止のためにするものなのだろうけれど

ピリカのように突然飛ぶこともあるので

油断はならない

 

着陸時の足関節への負担もあるので

私はクリッピングには反対です

むごいと思っています

 

自由に飛び回って

隊員達にえばっているピリカ隊長

 

あらためて立派になったものだなぁと

思います( ´ ▽ ` )