きみはがんばってるよ

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いいものに囲まれて

いいものを与え続けられて

いいものをいいものを

認識することを強いられ続けると

ふと怖くなるんだよね


「良い」と言われる本を読まされ

先生が気にいるよな感想文書いて

正しい答えはいつでももう決まっていて

高潔な振る舞いも型通り繰り返されていて

連綿と続く“正しさ”や“評価”

人間を純粋培養しようとするような

集団に埋没してゆく息苦しさ


子供の世界は

うちなる世界も外も

ほんとは夢でいっぱいあふれてるのに

なるべくかっこいいやつ

表明しなきゃならない

無理やり持たされた夢にむかって

必要性も量もわからないうちから

努力させられる


友達いっぱいいなくちゃならない

人から愛される人にならなくちゃならない

愛がなんだかわからないうちから


いつまでもこどもでいられないけれど

大切といわれる自分を

ほんのちょっと痛めつけてみたらどうなるのか

自分の目で見てみたい時があるよね

誰かの痛みより

自分の好奇心を優先させたい時あるよね


きみは今日はそんな気分だった

きみはきみの今日を台無しにしてはいない

だいじょうぶ

泡が綺麗だと思うなら

ずっと泡を見てるだけでいいよ

まだ言葉の追いつかないきみの気持ちのぶん

はじけて壊れてゆく泡に

美しさを発見できたきみはお得だったんだ


大人になった君の耳元で

ぱちん

今日の泡がはじけて

君にだけわかる何か遠い昔のメッセージ

教えてくれるからね


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とりあえず青空を

目に染みる青空を