真夜中の雪がきらきら
粒子の細かいきらきら
街灯の下で
枝の上で
地面できらきら
あんまり瞬くので足を止めると
瞬きをやめてしまうのに
また歩き出して振り向くと
思い出し笑いのようにきらきら
ひみつの信号のように瞬く
雪が存在してない空間そのものもきらきら
その中で
こんなにもこんなにも
ただただひとつです
どうしようにもどうしようもなく
いのちがひとつです
降って降って道はいよいよ狭くなり
足跡を隠して
痕跡を凍結させて
雪の中を行軍する思い出の出発を
ほどよくくじいて
こんなにもこんなにも雪の夜です
雪まみれで帰ってきたかいぬし
雪の女王みたいじゃない?って言うけど
ぼくにはイエティにしか見えないよ
ピリカそんなにお口をぱかーってしても
ぼくさし餌はあげられないよう
でもピリカのお口の中のうちゅう
のぞきみてみよう