年賀状のやりとりもいつしか途絶え
もう随分な年月が経ってしまったから
あの二人はもう
いなくなってるかも知れない
あの家はどうなっただろう
あのピアノはどうなっただろう
神社のリス達はどうしてるだろう
より豊かな森を目指して
団体で引っ越しただろうか
それとも今なお季節ごとに命をはぐくみ
いく世代もいく世代も
その営みは続いているのだろうか
チョウセンゴヨウの松の実は
栄養たっぷり美味しいね
気の強いシマリスは冬眠中だから
横取りされる心配もない
鬼ぐるみの殻はとても固いけれど
綺麗に割ったら二つに重ねて持ちます
カップとソーサーのようです
雪景色の向こうから
口笛と少しはずれたピアノが聞こえたら
それはリスおじさんです
体の周りをじゃれるようにぐるぐると
駆け回るエゾリスが見えたら
それは彼に最初に助けられた子です
名前はちょこといいますから
見かけたらどうぞ
優しく声をかけてみてください
こうしてみるとぼく
ほんとに大きいね
ぼくちいちゃなピリカに
優しくおはようってご挨拶