リスおじさんの思い出3

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年賀状のやりとりもいつしか途絶え

もう随分な年月が経ってしまったから

あの二人はもう

いなくなってるかも知れない

あの家はどうなっただろう

あのピアノはどうなっただろう

神社のリス達はどうしてるだろう

より豊かな森を目指して

団体で引っ越しただろうか

それとも今なお季節ごとに命をはぐくみ

いく世代もいく世代も

その営みは続いているのだろうか


チョウセンゴヨウの松の実は

栄養たっぷり美味しいね

気の強いシマリスは冬眠中だから

横取りされる心配もない

鬼ぐるみの殻はとても固いけれど

綺麗に割ったら二つに重ねて持ちます

カップとソーサーのようです


雪景色の向こうから

口笛と少しはずれたピアノが聞こえたら

それはリスおじさんです

体の周りをじゃれるようにぐるぐると

駆け回るエゾリスが見えたら

それは彼に最初に助けられた子です

名前はちょこといいますから

見かけたらどうぞ

優しく声をかけてみてください


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こうしてみるとぼく

ほんとに大きいね


ぼくちいちゃなピリカに

優しくおはようってご挨拶