雛だったときぼくは
パッキン思い切りひろげて
うちゅうをごくりとひとのみしようと
赤いおくちをあけていたの
のみこんだうちゅうが
ぼくのおなかの中ではじけて
もうひとつのうちゅうを生み出す
そんな楽しい夢をみていたら
大きなオカメインコにつぶされた
重いよきみ
オレンジほっぺの恐竜め
でもきみはあたたかいな
生きているんだねえ
ああぼくもねずみいろの恐竜だ
うまれてきたんだねえ
太古の記憶をたどれば
ぼくらの鼓動のひとつひとつは
石の中にとじこめられた
星の輝きのようだ
おいでぼくは翼持つもの
ぼくは星を内蔵するもの
ぼくと歌おう
そして両の手に抱えた中に満ち満ちる
“今”というときを
ぼくらみんなで寿ぐんだ
ぴっちゃんとオレンジ毛布って
絵本がありそうなんて言われて
ぼくはときめいてしまった