めんどくさ星人につかれたら

ぼく頭ぺたんこにして

細く体のばして食べてると

ちょっとピリカにみえるでしょ

  (ピリカ)

えーぼくそんな顔して食べてないよ

 

    (ぴっちゃん)

うおお

ほら、ピリカの真似

            ぷぷぷ

   (ピリカ)

えー

ぼくそんな顔してないー

でもぼくたち似てるね

似てるね

ぶんちょだからね

          ぷぷぷ

 

 

悪意はないのに

(明確な悪意がある場合も時にはある)

人を苛立たせる人と一緒にいると

ごりごりごりごりけずられて

どんどんこちらもとんがってきちゃうものです

ぴっちゃん式メソッドを

ご紹介します

 

 

感情は顔に出る

眉根をよせたり

目が険しくなったり

大きく見開かれたり

鼻なんかこうふんすると

ふがふがおっきくなるよね

口もとんがったりゆがんだり

きつーくとじられたりする

顔の部分はそれぞれ相互に連結しあって

ことばに表情を加えたりするけれど

耳はいつも耳として耳なのだ

象さんのやうにぱたぱた動かず

集中してる子キツネのようにくるりと動かない

 とすれば

耳は顔の一部ではなくやはり

耳は耳として独立した部門なのだ

もとはくるくると巻きたたまれた

あさがおのつぼみが

開きかける途中のような耳

静水の底の方で急に穴が開いて

ぐるぐると渦巻きながら

仄暗く底をめざす水の流れのような耳

 

最終的に相手の言ってることに疲れたら

耳だけぼうっと見つめていると良い

なんだいそんな耳のかたちしてさ

いろいろあれなことは

いろいろあれだから

言葉の行列が行く先を失って

迷走してゆくのにてきとうに手を振って

にんげんの耳の

へんないろかたちをながめていれば

 

たいていのことは

おもしろおかしくながせてしまうよ

ぷぷぷ