おやすみ

ぼくの後頭部

雪ん子がはえてきません

ちょっと残念だね

ピリカは後頭部の白い羽根が

換羽前より明らかに増えたんだけどな

今日ももりもり食べて

ぼくがんばった

 

   ピリカです

ぼくの目力もどってきた

アイリングの赤みも戻ってきた

さあ

いたずらの気持ちも戻ってきたよ

             ぷぷぷ

 

抹茶ビールおいしおいし

 

ごはんもおいしおいし

 

 

わたしには命があって

あなたにも命があって

それぞれ一個だけの命を

喜ばせるようにして

生きていくとして

 

あなたにある魂と

わたしにある魂とが

それぞれ借り物であるならば

めいいっぱい

おもてなしをしなくてはならない

 

聴こえるかい

あのいちばん太くながい筒を

風が通り抜けていく

パイプオルガンの低音

 

あれよりももっと低い音が

我々の胸にひびいている

(人間の耳に知覚できる音域は

 たかか知れてるのだ)

それはさきほど

地平線の向こう側へ落っこちていった

地球の寝息なんだよ

おやすみ

おやすみ