ハナバチさん

なかなか頭のてっぺんはほぐしづらいね

 

かいぬし

にぎにぎはもうちょっとまっててね

ちくちくで体じゅう痛いから

ぼくのお歌だけでがまんしてね

 

     ピリカです

水浴び後のぶわわ

ぼくあごの下のちょびひげ

白い部分が増えたように思う

カッコいいぞ、ぼく!

            ぷぷぷ

 

ハナバチさんが花粉を集めていた

このかたはえーっと

外来種セイヨウオオマルハナバチさんではなく

在来種のエゾオオマルハナバチさんだ

おしりの丸み

たまらない

 

どの花にもすでに他の種の小さな蜂や

ありんこなどが入っており

そのたびに彼は

「あっ、すみませんすみません」と

慎ましく場所を移動していた

 

ようやく誰もはいっていない

自分だけの花を見つけて

ちいちゃな羽を正しくたたんで

まずは顔面で花粉につっこみ

嬉しそうにごしごししたあと

「ああ いいあんばいだよ」

と背中を丸めていた

 

マルハナバチには「喜び」や「うれしさ」に

似た感情があるという研究もあるそうだ

 

きっとハマナスの花

うれしいはずだ