あの日盗んだ夜空を

夜空を一部分切り抜いて

ポケットにおしこんだ

何食わぬ顔でもちかえった


あの日は特別なことは何もなく

世界はいつもどおり

ひとがしんだり生まれたりしてた


あの夜は星以外みるべきものもなく

人工甘味料みたいな言葉が

溶けきれずわきによけられていた


   どれほどあまたるくやさしい言葉も

   偽物であっては

   心の飢餓は満たされないのだ


特筆すべきこともない日だった

幸せという言葉の不確かさに

悪酔いしたせいにした


盗んだ夜空を額縁にいれて飾った

枕から見える位置に飾った

でも背中をむけて眠った




ぼくつらいけど

すごい勢いでしっぽのびてるよ

ぷぷぷ

ぼくのじまんの毛量もこれこのとおり

でもぼくがんばってる

ぼくも

がんばってる!

ぶんちょはね、抜けるのもすごいけど

のびるのもすごいんだよ

              ぷぷぷ





人間もこの速度でじゃんじゃんのびたら

毎日鼻毛をきにしないといけなくなると思った