あおちゃんだめだったと聞いて
ぼくは悲しくなった
も少し早く保護されていたら
助かったのかな
細く綺麗なあの首のラインは
力なくのびてしまったのだろうか
それともまた別の曲線を描くのだろうか
「あおちゃんどこ行ったの?」
無邪気にピリカが問う
ええとねピリカ
アオサギの惑星みたいなのがあるんだよ
そこにはいろんな風が吹いていてね
止むことなく吹いていてね
自分好みの風を好きに選べるし
くちばしに絵の具をはさんで
風に色をつけることもできるらしいよ
自由に乗り放題で
大きな翼で風はぴゅうぴゅう鳴るらしいよ
アオサギ達は楽しくなって
みんなでぐわあと歌うらしいよ
しばらく考えていたピリカは
「ヒモの絵を描きたい」と言う
なるほどそうか
星の王子様が羊から薔薇を守るひもを欲しがったから
アオサギのコロニーをアライグマから守るひもが必要なんだね
ぼくは右から
ピリカは左から
長い長いひもを描くことにしよう
あおちゃんのために描くことにしよう
小鳥レスキューの方々の取り組みには
本当に頭がさがります
ぼくたちにも何かできること
したいなって思います