ぼく 初めて飛んだ日のこと
おぼえているよ
折りたたんで背中でぴちりと
合わさっていた
両の翼を広げた時
僕の胸は誇らしさに
内から湧き上がる震えがはばたきとなって
高揚する気持ち
本当に飛べるかしらなんて
微塵も疑うことはなかった
ぼく 今日も飛ぶ!
元気に飛ぶ
豆苗バイキングから
止まりタワーへ
ガラス棚で部屋を一望したら
オレンジ毛布へダイブ
ぼく いつでも飛ぶ
今日のぼくはね
昨日から飛んできたんだよ
その昨日の奥をさらにさかのぼると
さかのぼると
さかのぼると
わああ
小さなぼくがいる!
ぼく
明日もとぶ
その先もその先もその先も
いのちいっぱいに
ついておいでよ