お月様おつきさま
今夜はぼくと、話さないかい
たまご色だねきみは
ぼくはぶんちょだよ
よろしく
いつもは寝ているこの時間に
起きているのは
かいぬしがぽたぽた泣き止まないから
気になって仕方ないんだ
おつきさまおつきさま
おしえてくれるかい
ぼくのおともだちはどこへ行ったのだろう
あんなに急いで
行かなきゃならなかったのはなぜなの？
あっけなくぼくの
大切なともだちは
世界一可愛いいれものをぬぎすてて
『存在』というものだけになってしまった
ぼく彼が大好きだったの
ぼくと同じ歌をうたったから
ぼく今も大好きなの
だってぼくの弟だもの
彼は見えない存在になったけど
彼の一番愛する場所
彼のかいぬしのそばに
今もいるよね
おつきさまおつきさま
その淡いたまご色の光で照らしたら
可愛いことりの影が
かれの愛したお部屋の壁に
きっとうつるよね
