夕陽当番はいつかのために

これは夕陽にむかって踊っているぼくのおしり

なんだか踊らずにはいられなかった

ぐんと冷えてね

雲のない夕暮れだったし

金色の時間は

昼間よりも1分の中にこめられてるものが

多いんだよ

 

 

         ピリカです

ぼくのくちばしも夕陽に透けて

ああかっこいい

かいぬし夕陽って

誰のことも待っててくれない

ちょっと意地悪なやつなんじゃないかな

やっぱり隊長として

ぼくはカミカミしなければと思う

             ぷぷぷ

 

夕暮れに間に合うかなって

急ぎ足で帰ってきた

天気とかシフトとか条件がよく

夕陽当番をふたりとできる日が貴重なものに

思えて

 

いつかぴっちゃんがいなくなって

ピリカもいなくなって

ひとりで夕陽を見る日が来ることをしってる

知ってるからこそ今、大事に夕陽をみる

 

でもいなくなってもぴっちゃんもピリカも

そっとわたしの鼓動によりそってくれることを

知ってる

そのために今、大事に夕陽をみる

 

いつかわたしもこの世を去ることをしってる

その時わたしたちは

手をつなぎ合って

眺め続けた空の一部分に共に

とけていけることを知ってる

そのために今、大事に夕陽をみる