ピリカのつくつく

おにいちゃんはつくつくが出てから

あっという間にきれいになったけど

ぼくはつくつくほぐしが進まない

あのね

じふんをかみかみするのは苦手だたー

           ぷぷぷ

ぼくがほぐしてあげてもいいよー


えー

ぼくのつくつくおいしくないとおもうよー


ぷぷぷ

ピリカなんか赤ちゅんのころ

ぼくのしっぽいつもねらってたくせにー




地下鉄から外に出て

目か頭がどうかしたのかとおもった

くらいの

パープルな曇り空だった

手前が灰色の雨雲

その奥に夕焼けに染まる筋雲

さらに上の階層には青空

天国と地獄が隣り合ってるような

へんなそらだった


きれいな色ではあるけれど

なんだか心落ち着かなく

信号を待つ人々はみんな

空を見上げていた


北国ですから

静寂はいつも空から降ってくるものと

決まっているのですが


今日は空で

惑わしげなざわめきが

攪拌されていたようです