古いワインあけたら
底に結晶がたまっちゃってた
コルクの表面にも
砂糖まぶしたみたいにキラキラついてた
これは雪の結晶
いっこいっこ模様が違ってかわいいんだ
顔なんか見てない
きみが器量よしでも不細工でも
君の手元だけ見てる
どれだけそれを注ぐのか
満たされても足りなくても
君の顔なんか
どうでもいい
虚無につながる空洞がそこで
ぽっかり深く風を鳴らそうと
隠れ潜んでいた偽りが
そこで壊死していようとも
きみの注ぐぼくのグラスが
どれだけ酔わせてくれるのか
それしかもう
大問題といえるほどのものもなく
雪の粒 儚くてあたりまえ
ぼくらの吐息でことごとく壊れ
だれにもしられずに
ことごとく終わりをむかえ
うつくしさなんてものはもう
外の冬にまかせておいて
ただ酔いをむさぼろうよ
信号が揺れて
左右間違えた靴でころび
頭上の星に笑ってもらうまで
ぴっちゃんお気に入りのスプーンの上で
わかりやすく溶けて行き
このあと自らケージにもどって
ぐうーと寝た
ふふ早寝早起きなんだ
ぼくなんかまっだまだあそべるもん!
ぜんぜんまだ...ま...だ...
やっぱりむり...
ぼくもうねるね
明日いっぱいうたうから
かいぬし おやすみ
ぷぎゅわ