花火が終わったあとの
さみしさみたいだ
ああきれいだったね
みごとだったね
しだれざくら長くしだれて
あれは天空をゆく巨大くらげです
こんばんは風がなくていい夜でした
耳の奥に
どんどんと残響
からっぽの胸たしかにみたして
わずかに肋骨のあたり
きしんだ名残り
あんなにも見上げ続けて
ちょっと疲れた首で
いろとりどりの光はすべて
闇にすいこまれて
華やかな洪水に置き去られ
夜に放り出されたまま
かえりみちもっと濃く
ぬりつぶしてしまえよ
どこかしらどこか痛く
何かしら何か失ったような
きな臭い夜空にただよう
ぬるくしめっておもたい
あきらめをかかえて
やはり夏ってよくない
高揚感そこかしこゆるめば
落としやすいんですこころなど
おにーい
ちゃんっ
ちゃんっ
すたん
びびびびびびっ
たのしたのし
ピリカは今日も元気いっぱい
ぼくはピリカの元気にまけず
みずあびした
撥水すごいからぼく
すぐ乾いた
ぷぷぷ