ぼくずっと
やかんの歌だと思ってた
しゅわしゅわ蒸気を噴いて
『沸きませり』だとばかり
石油ストーブの上に置いたやかんから
たちのぼる湯気
ちょいとやかんをどかして
干し芋、鱈、おもち
あぶるのは食べ物ばかりじゃない
尻滑りを楽しんでべちょべちょのぱんつ
冷たく凍ったおしり
じんじんと痛い真っ赤になった指
ほかほかにしてから着ようと
シャツを焦がせば
おばあちゃんに叱られます
寒さの対極にあるあたたかさ
厳しさの対極にある優しさ
諸人こぞりて
分かち合えば
ぼくらの12月は毎日が聖夜です
ピリカは今日も宇宙と交信を試みていたよ