ずうううんとなった映画

今日も元気にバタフライ

だいすきなおててと

にこにこ

 

    ピリカです

これは出してほしいときのぼくの

アピールの仕方です

(おにいちゃんはケージの扉をくちばしで

上におしあげたりするよ

ぼくはこうしてじーっと目でアピール)

そのあとはカメラにとらえられないくらい

隊長してかっこよくとびまわり

隊員たちに

正しい“気をつけ”のポーズを見せた

ほら

こんなふうに足をぴーんもそろえるんだよ

           ぷぷぷ

 

 

比類なき名作が4k再上映ということで

観に行った

 

レスリーチャンが美しすぎる

 

女の美しさって

限りがあるものなのかもしれない

京劇の女形としての彼の美しさは

女のもつ限界を超越して

女のもつ美とはまた別の次元の美へと

昇華してる

たぶんその美の底には「哀しさ」が

滔々と流れている

 

そんなものをスクリーンいっぱい

独特の京劇の衣装の色使いや音楽

苦しくなるほどの歴史のながれ

舞台という

芸術の中でしか生きられない彼は

「虞姫」という役を生ききったんだなぁと

ラスト

ずうううんときた

 

あのラストにみんなずうううんと

やられた感じで

観客はみな無言でそろそろと席をたつ

ずうううんとなりすぎて

観る前よりきっと

体重ふえたんじゃなかろうかと錯覚するくらい

 

ラスト、

小樓がうすくうすくほほえんでるように見えた

きっと

ほほえみかけている相手である蝶衣もまた

ほほえんでいたからにちがいないと

 

ずうううんとなりながら

映画館をでて

明るい午後の陽射しにさらされながら

やけに楽しそうな音楽がながれ

昼間から屋台でお酒をたのしんでる人々の

賑わう界隈を歩きながら

わたしなりに考えてみた

 

それにしても何度もしつこいけど

レスリーチャン美しすぎ

こんなすごい俳優さんがいたことをしらなかった

若くして亡くなってしまったそうで

それもまたかなしい