2020-11-04 初雪の朝 今朝樹々は冷気に身を震わせて初雪を受け止めた朝陽より早く目覚めて彼らは初雪を祝っていたらしいぼくもぽわぽわの頭に雪をうけてみたいでもぼく体温高いしとても撥水がいいから雪のひとひらはダイヤモンドのかけらのようにぼくの体を滑り降りてしまうきらきら丸い雫をちゅううとくちばしで吸ってみたら誰か雲に向かって歌っていたとみえてぼくの体内にも讃歌が満ちる地面に折り重なる銀杏の葉たち紋黄蝶が伏せているようです死んでいった彼女らの耳にも雪の讃歌が降る降る