雨上がり

f:id:bunchosparrow:20200914214306j:plain

雨上がりの小径をゆけば

木もくさばなも

雨の重みにこうべをたれて

空を統べる秋を

恭しく跪拝してる


針葉樹の葉の先に

まあるい雨粒は突き刺さって

その一粒一粒には

宇宙が宿っていた


あの枝のひとつで

ぶんちょダンスを踊ってみたい

ぱらぱらと宇宙を

撒き散らしてみたい

床にこぼれおちるペレットのように



2匹連なったトンボが飛んできたよ

空中ブランコのペアのよう

この先にいい小川がありますよ

ああ

そこはただの水たまりだから

卵を産んじゃだめだよう