熱殺蜂球

ぼくらのおやつタイム

ピリカが観覧車ぐるぐるするから

ぼく食べづらい

 

ここのおやつポイントは

ぼくが先に占拠

            ぷぷぷ

 

    ピリカです

ぼくはスズメ隊員より

ずっと背が高くてカッコいいでしょ

ずっと強そうでしょ

            ぷぷぷ

 

「熱殺蜂球」って

なんてかっこいい四字熟語だろう

 

ミツバチが、天敵のスズメバチ

みんなして取り囲んで一斉に体温をあげ

その熱で殺してしまうという凄技なんだけど

この熱殺蜂球に参加した蜂は

その後の寿命が1/4に減ってしまう

そして次にまた敵の襲撃を受けた際に

その蜂たちが率先して敵に向かうんだそうだ

 

「わたくしはもう長くないから先に行く

 きみたちは後からきなさい」

そう言って

あの獰猛な敵に向かっていくちいちゃなミツバチを思うと

涙がでてくる

 

Emily Dickinsonの詩のテーマは

「孤独」や「死」が多いけれど

小鳥や蜂もたくさん登場する

小さなくちばしが朝露をのみこむ仕草や

蜂の羽音

風に揺れる風花を

彼女が楽しんでいたことが

よくわかる

 

逆のいい方をするなら

小さな生き物の命をみつめることが

できたからこそ

孤独の中で

永遠をのぞきみることができたのかもしれない