雪の積もった朝

お手入れ中のぼく

とてもおにぎりでしょ

こうやってひろげた翼が

手に当たってかいぬしは

よろこんでた

 

     ピリカです

今朝は雪が積もって

白い朝だったんだよ

ほら

ぼくのお胸の雪ん子模様

さくらぶんちょじゃなくってぼくら

ゆきんこぶんちょなんだと思うよ

            ぷぷぷ

 

積もった雪に足跡つけて

一年の早さを思った

ついこないだもこんなふうに

砂糖をまぶしたような公園をぬけて

冬囲いの庭の樹々をながめて

その中に隠れてる雀たちの

賑わしい囀りきいて

雪雲のぶ厚い空をみあげて

歩いていたはずなんだけど

いつのまに一年て経ったのかしら

一年って単位で考えると早くて驚くのに

夏のことを思い出すと

遠い遠い昔の出来事みたい

もう二度と手の届かない空の高みへ

昇っていってしまった赤い風船みたいなもの

でも冬はあまりにもぼくらの隣によりそって

手をさしのべればいつも

雪がひとひらふたひら

落ちてくる

帰りたいときに帰れる場所なのだ