「昼間からへべれけに酔いたい気分なの」
って
いいよ
いつだって付き合うよ
実際昼間のお酒っていいものだよ
昼の光は公明正大すぎて
時に物事の輪郭がくっきりしすぎる
昼の光ってね
かえって影を濃く出してしまうものだから
お互いお酒には弱かったのにね
重苦しく女なんてものを
長年やり続けていると
お酒の思惑に自分を明け渡す頃合いを
見計らうのもうまくなる
夜中ミニスカートで
自転車こいで互いの部屋を行き来した
叶わなかった恋に泣いてみた
顔から浮いていたルージュ
出番の来なかった下着
似合ってなかった背伸びするだけのヒール
あの時代のちょっと笑える髪型
色違いでそろえたバッグ
その中にいつも言葉を詰めて
あの頃の気持ちのまんま
貴女が好きなんですよ
だからいつか
酔うことを目的とせずに
一緒に酔えたらいいね