2020-08-26 夕暮れのお茶 空と海とはその広がりをきそうようにいまそまってゆくところ大きさにおいては海は空にはかなわなかったけれども空は海にうつしだすことでしか自身の色合いの美しさを知る方法がなかったので互いを讃えあいながらもその金色の雲をふちどる夕暮れのことばは夜の舞台袖へとそっと退避したティーカップの表面にうつっていたものを僕は、片目でのぞきこんで見てみたよそこには秋の星の気配が溶け込んでやはり波のように静かに揺れていた