握れなかった手がふたつあるひとつは確信に満ちてゆるぎなくさしのべられた手だそのぬくもりをおぼえていたくなかった頑なさが氷解して地盤が弱まる気がして救いなど必要ないとふりはらってしまった手だもうひとつは胸の上で組み合わされねむるひとの手だか…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。