棘がささっていると思っていたのです
何にふれても
指先がちくちく痛いんです
だれのことももう
傷つけたりなんかしたくなくて
いがみ合う人々をみては
ばかばかしいからおやめなさいよと
2人の距離をひきはがすために
そうっと指をさしいれたりするものの
どうにもいつまでも
指先がいたい
きみの背中にかかれてる
呪詛の言葉をそっと
指でなぞってみても
やはり指先がいたいし
きみがぬりつぶしてしまった
月をさがしあてるため
そこらじゅう
消しゴムでこすったりなんかしてると
どうにもがまんならない
そりゃあそうです
棘ではなかったわけですから
指先の指紋のまきおわりで
小さな小さな蛇が
かまくびを、もたげて
もう何日もそこで
毒をためていたわけなんです
ここのガラス棚はちょっと前まで
怖くてピリカはとまれなかったけど
今は平気
ぼくの真似してここで歌うようになった
まだちょっとこの
コレクションたちは怖いみたいだけどね
ぷぷぷ
煉瓦倉庫が火事です
中の広場の巨大ツリー
見上げたらとても綺麗でした