おにいちゃんみーつけた
わああ
ぷぴぷぴ
かくれる場所がかいぬしの手の中だから
すぐ見つかっちゃう
かいぬし早くオレンジ毛布だしてよね
ぷぷ
伝統工芸展をのぞきにいって
Rちゃんのせんせいにご挨拶してみた
イチイの木をくり抜いて作った酒器が素敵だった
細かい漣のようにうねる木目は
標高の高いところに吹きさらされた樹木特有の物
いっきには掘り上げず
途中、木の呼吸で生じる歪みや撓みを待つ
待ってからまた丹念にほりあげる
きみはこれからね、
酒の器となるのだよ
だれかのくちびると触れ合い
無聊を慰める器となるのだよ
などど
ゆっくり会話をするみたいにね
実際に液体をそこに注いだ時に
重心が下にくるように緻密に計算して
底を厚めにとった形なんだとか
酒器にしては地味だなぁと一見おもうけれど
あらためて手に取ってみると
不思議とひとなつこい重みと
斑模様が語りかける
この土地に繰り返される風雪
そこに生きた木の呼吸が感じられて
手にとってみて初めてわかる凄みみたいなものが
つたわってきた
Rちゃんもそのうちこういうの
作るようになるのかな
くまちゃんたち
ブルーのはらまき似合うね かわいい