街灯の下の樹の説得

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眠ることを許されず

罰をうけているかのように

街灯の真下で

煌々と一本だけ照らし出される樹

まるでそれ自体が

眠れぬ狂気から

内側から発光してるように

煌々と光をためて彼は

夜を見張っていた

その足元に寄り添って

獣の丸い目が二つ  やはり

夜をにらみつけていた


樹は獣を諭す

帰りなさいと諭す


傷ついた跳躍こそが

最も力を発揮する時だから

この町をいっきに駆けて

山にお戻りなさいよ


不自然に戻れぬ君が

冬を仕損じないように

町の誘惑には一口たりとも

手をつけてはならないよと


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