ねずみいろねずみいろ
地味でくらいねずみいろ
お空を重くするねずみいろ
でも今は
ぶんちょいろぶんちょいろ
ぼくのいろ
艶やかに光沢のある
ぼくの羽のいろ
繊細で精巧なぼくの羽
完璧で完全なぼくの翼
ぶぶぶとはばたいて
ぼくの翼はちいちゃな風を作り出す
ちいちゃな風が
かいぬしの前髪をめくったら
眉毛がなかったよ
ぷぷぷ( ´ ▽ ` )
ねずみいろねずみいろ
地味でくらいねずみいろ
お空を重くするねずみいろ
でも今は
ぶんちょいろぶんちょいろ
ぼくのいろ
艶やかに光沢のある
ぼくの羽のいろ
繊細で精巧なぼくの羽
完璧で完全なぼくの翼
ぶぶぶとはばたいて
ぼくの翼はちいちゃな風を作り出す
ちいちゃな風が
かいぬしの前髪をめくったら
眉毛がなかったよ
ぷぷぷ( ´ ▽ ` )
真っ赤なくちばし
真っ赤なアイリング
これはぼくの血の色
ぼくの中に流れている
ぼくのいのちの色
その小さな小さな流れは
ぼくの細胞ひとつひとつに叫ばせる
「ぼくぶんちょです!」
細胞のひとつひとつが
問いかけに答えている
「ぼくぶんちょです!」
一滴の水が
自分が大河の一部分であることを知る様に
1枚の葉が
自分が森の一部分であることを知る様に
ぼくは答えを知ってるよ
「わたくしをご覧になって」と
勝ち誇っていた薔薇を見にゆくと
艶やかなビロードのようだった花弁は
悪意なき陽に焼かれて
すっかりくしゃくしゃ赤茶けて
静かにうなだれていた
きみはきみの1番よいときを
無駄遣いしなかったのだ
傲慢なほどの勝気さで
自身の在り様を誇るのは
間違いではなかったのだ
だってきみは薔薇だもの
いつかぼくらもそう思うんだ
あの頃ぼくらはなんて美しかったのだろうと
その美しい時を
惜しみなく使い切ったんだと
かいぬしが寝たふりして
目を瞑ると
ぼくもちいちゃな貝なような
まぶたを閉じて
眠ってしまう
でもそこにいるよね?
かいぬしいるよね?
って時々片目をあけて確認するんだ
そしたらかいぬしも片目でぼくを見ていた
ぼくたちは弱くなってはいない
世界のほうが勝手に
凶暴化しただけ
かいぬし
手の痺れをがまんしているな
ぼくもうんこをがまんしているんだよ
でももうちょっとここでぼく
お昼寝しておく
ほんじつは晴天なり
ほんじつもおこりんぼ星人襲来なり
しかも今日のやつは
追尾システム搭載だったから
なかなかのしつこさだった
ぼくのかいぬしにしつこくするなよ
その毒ばかり吐く口に
消毒剤流しこんでやるぞう
このやろこのやろ
きゃるるるる
ぼくリモート参戦しようとしたんだけど
かいぬし
「こんな時用の笑顔」を装着して
さらりと撃退しちゃった
かいぬし帰ってきたら
たくさん遊んであげなきゃ( ´ ▽ ` )