先代ちゃんとの旅 3

いよいよ

ねぶたです

勇壮なねぶた

太鼓の音は耳ではなく胸で聞く

 

力強くてでも暗闇で内側から灯るねぶたは

幽玄

もみくちゃになっちゃうから

先代ちゃんは落としたりしそうで怖くて

かばんからだせませんでした

でも鞄の中で

ラッセラーラッセラー」ってお囃子きいてたね

夏が短いこと

知ってるんだよきっとみんな

人生が短いこともね

知ってるんだよきっと

 

祭りの夜ってなんだか特別

みんな浮かれていて

華やいでいて

団扇の先っちょでたくさんの風が生まれていて

たくさんのお酒がのまれていて

色彩に溢れていて

かみさまがすぐ近くで笑っている

 

100年後にここにいる誰もがいなくなって

わたしももちろんわりと早くいなくなって

でもこの祭りの夜の喧騒と華やぎと

魔力は残っていくのだ

人々がずっと引き継いできた

文化遺産

次の世代にもまたその次の世代にも

引き継がれていくのだと思ったら

生きている誰もかれもが

いとおしくなります

 

そうでしょ

先代ちゃん

そうよ

(青森アスパムのアップルパイ🍎)