季節にご挨拶
今日の空にご挨拶
同じ心で同じ今日が触れ合うことは
もうありません
霜の朝に触れず
風花の午後に触れず
傷む箇所にも触れず
核心にも触れず
夢の顛末を忘れ
約束の相手も忘れ
痛みの記憶も喪失し
わすれてしまったことすら
わすれてしまうから
失いながら
拾い集めながら
こぼれおちつつも
補いながら
スプーンですくった水で
この深い容れ物を
満たすような果てしなさと
それでも確実に満たされていく喜びを
今日という頁に記しておこう
季節にご挨拶
今日の空にご挨拶
同じ心で同じ今日が触れ合うことは
もうありません
霜の朝に触れず
風花の午後に触れず
傷む箇所にも触れず
核心にも触れず
夢の顛末を忘れ
約束の相手も忘れ
痛みの記憶も喪失し
わすれてしまったことすら
わすれてしまうから
失いながら
拾い集めながら
こぼれおちつつも
補いながら
スプーンですくった水で
この深い容れ物を
満たすような果てしなさと
それでも確実に満たされていく喜びを
今日という頁に記しておこう