きりりと冷えた朝

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ぼくのおなかの中で

はぜる何かがある

春のくすぐったさとはまた違う

なんだろう

笑いたい気持ちかな

いや

それよりもっと強く

大きくお約束したいきもち

きっとそうだよ

約束にこたえたいんだ


あの山のてっぺんあたりに

たむろしている厚い雲の中に

雪の子供たちをみつけたから


命は地中深くもぐって

地上の気ぜわしさを遠ざけて

眠りにはいる

来春にまた会いましょうと言い残して


ぼくはお返事する

美しい燃え落ちた

葉っぱたちが朽ちてゆく

またね

またねと

再会を約束して

ぼくの心は力強く冬に向かう



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