ぼくの住む街は朝からずっと
銀色の雨が降って
燃えるような紅葉の赤に
消化作業のように
降り止まず雨が降りそそいで
傘の柄の冷たさに
頬をくっつけながら
水溜りにいくつもできあがる波紋
氷の粒が銃撃のように
やわないのち
たたきおとして
たよりなくつながる
葉脈などひきちぎって
一掃してしまうのが見えた
雨
まだ足りないんだよ
もっと冷たく
もっと容赦なく
際立たせてくれないか
濡れて黒く光る幹のおく
はしる樹液のあつさを
シロハラインコさんにあったら
こんな感じかな
いつかほんものに会ってみたいな