雲は昨今ではもはや
かみさまの乗り物ではなく
地上からのクレームを遮断する
防音材になっているようである
ならばならば
雲のない晴れた空にこそ叫べ
まだ語り尽くさない思いを声高に
まだ歌いたい歌があるならば歌え
まだ生きてますと叫べ
まだ生きてるし
さらに生きる予定ですと啖呵をきれ
余力をかき集めて飛び立て
神仏やら運命やら
なんだかわからんものの裏をかこう
わからんが故に名付けたその存在を
だしぬいてやろう
したたかにしなやかに
あざとく聡くすりぬけて
雲の切れ間おしひろげて
今だよ
晴れた空にこそ叫び飛び立て
ぼくは今日はいつもより元気があって
いつもより歌って
いつもより飛んだ
あんなスカスカな翼でも飛んでる
おにいちゃんはやっぱり偉大なるぶんちょだ
しっぽがなくなっても偉大なるぶんちょだ
ぼく負けないぞう