螺旋階段のように
ぐるぐると
樹の幹を駆け下りて
エゾリスがきたよ
松の実の奪い合い
体の小さなシマリスは気が強い
頬袋の中の木の実を
カスタネットのようなかたかた鳴らして
荒ぶる小さなタイガーは
弾むようにかけてゆく
君たちは森の番人
今日も植林にはげむけど
埋めた場所を忘れてるよう
カケスがげらげら笑ってる
翻した羽の
コバルトブルーを見せつけて
でも君はどんぐりがくちばしにつかえて
慌ててたじゃないか
今こそぼくらもあずかろう
巡る季節の恩恵に
言わずに脇によけていた言葉たちも
熟成の頃合いだ